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暫しの間の後、信長は重々しい溜め

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暫しの間の後、信長は重々しい溜め

暫しの間の後、信長は重々しい溜め息を漏らすと

 

「とにかく頼んだぞ──

 

一言そう言い残し、早々とその場から去って行った。

 

何かしらの反論があると思っていただけに、この思いがけぬ反応には濃姫も驚かされていた。

 

道三との会見の折には冗談を言う程の余裕があったというのに

やはり戦に、それも相手方が長年の宿敵ともなると、男はこうも火の着き方が違ってくるものなのかと、

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濃姫は未知の部分に触れたような心境で、徐々に遠退いてゆく夫の足音に黙って耳を傾けていた。

 

 

 

 

 

 

それから程なく、美濃の道三の元へ織田家からの使者が遣わされ、城番の軍勢を一隊派遣してほしいとの依頼が為された。

 

これを受けた道三は、目尻に深い笑い皺を寄せて

 

「我が美濃軍に己の城を預けようとは、婿殿め、この上ない信頼の証を見せおって──。これを断っては蝮の道三の名折れじゃ」

 

と、信長の心配など杞憂の極みとばかりに、この依頼をあっさり快諾したのである。

 

さっそく斎藤家の家臣・安藤盛就(あんどうもりなり)を大将に、兵を千人ばかり付けた、那古屋城の留守居部隊を形成させた。

 

これに田宮、甲山、安斎、熊沢、物取新五なる五人の家臣を加え

 

「こちらも力を貸すからには戦の終始を知る義務がある。よいか、見聞きした情報は、毎日欠かさず儂に報告致すのだ」

 

と道三は厳しく申し付けて、その同月の十八日に兵を尾張へと派遣した。

 

そして二十日。

 

盛就率いる美濃の軍勢が尾張に到着し、那古野城から程近い、志賀、田幡の二郷に布陣した。

これを知ると、信長は直ちに盛就の元へ出向き

 

「よう参って下された。これで心置きなく今川勢と戦えるというもの。──ほんに感謝致す」

 

慇懃に礼を述べ、その労をねぎらった。

 

「礼などとんでもございませぬ。信長殿が安んじて戦に挑(のぞ)めるよう、しっかりと留守居の役目を果たして参るようにと、美濃の殿からも重々申しつかっております故」

 

「そうであるか、あの親父殿がのう」

 

して、肝心のご出陣はいつを予定なされておられるのです?」

 

盛就が率直に伺うと

 

「明日にも出陣致すつもりじゃ。そちら様の到着を待っていた分の時間を、少しでも早よう取り戻したいからのう」

 

信長は、真剣さの中にも やや焦りが見え隠れする面持ちで答えた。

 

「承知つかまつった。ではこちらも明日より、万全を期して貴殿の御居城をお守り致しましょうぞ」

 

「よろしゅうお頼み申す」

 

 

 

 

しかし、その日の夕刻。

 

出陣前の最終打合せを兼ねた軍議の席で、居並ぶ重臣たちの最前に控えていた筆頭家老・林秀貞が

 

──此度の戦、我らは出陣など致しませぬぞ」

 

突として出兵を拒んだのである。

 

「佐渡よ。今、我らと申したな。我らとは誰ぞ?」

 

他の重臣たちが困惑の声を上げる中、信長は動じることなく秀貞に伺った。

 

「無論、某と弟の通具にございます」

 

「美作守か

 

信長の冷やかな眼差しが、強張った表情で身構える通具の横顔に注がれた。

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